え?何かまずい事したかな?と、ちょっと怯えながらそのチケット売りのおじさんと対面する。
なんとこのおじさん、日本のインド大使館で働いていたらしい。彼の話では年に3回チェンナイに来て、このおじさん宅に泊まっていく大阪の友だちがいるとの事。私以外に遊びで年に3回もチェンナイに来る人がいるとは…。
チャイを御馳走になり、ひとしきり話した後、彼は別の場所でチケットを売っている男の人を呼んだ。
Deviは4つのスクリーンを持つシネコンでスクリーンごとにチケットの販売場所が違う。つまりその間、チケットを買おうとしていたインド人は待たされているのだ。
「彼は私の友だちだ」と、わざわざチケットを売りに来させたのである。
「きみが見ようとしていた映画はラブストーリーだ。あまり面白く無い。こっちにしなさい」と無理矢理Dhoolを見る事になった。内心、「DhoolはVCDで見たんだけどなぁ」とは思ったが断り切れなかった。さらに親切にも入り口まで案内してもらった。
で、Dhoolである。アショカさんのところで一度見たおかげで、ストーリーは判っており、字幕なしでもスムーズに映画に入っていけた。VCDで見た時は「ヒットしたらしいけど面白く無いなぁ」と思ったのだが、こうして映画館で見るとまた違ったもので、すっごく面白いのである。Vivekのギャグに客が反応するせいなのか、ストーリーが判っているからなのか、はたまた両方の相乗効果なのか。
ラスト近くのミュージカルシーン(と言うかアクションシーン)では踊り出す観客がいた。すぐに映画館の人に止められて、大人しく座ってみるように言われていたけど。内緒だが、実はわたしも踊り出したい欲望に駆られていた。あと、2、3人踊る人がいたら一緒に踊りだしていたかもしれん…。
Dhoolを堪能して映画館を出る。さっきのチケット売りのおじさんにお別れの挨拶をしようとしたが、別のおじさんがチケット売っていた。
夜、今晩でチェンナイを離れるT氏とバーで待ち合わせ。ここでお別れである。私はひとりPishwariでタンドリーチキンを食べる。どんなに好きなものでもさすがに食べ飽きて来た。今回、1日おきに食べているような気がする…。
2時頃、暑さで目が覚める。昨日までと違って、夜になっても気温が下がらない。明日は暑そうだなぁ。
2003年5月4日
どうにもお腹の調子がよろしくなく、あまり出掛ける気がしないが、アショカさんの家に行く。アショカさんは丁度出掛ける所であった。奥さんが日本語学校に通っているので、送って行くところだったのだ。一緒に車に乗り込み出掛ける。日本語学校で奥さんを降ろし、海岸までドライブ。サラバナに寄ってお茶して家に戻る。
アショカさんはNHKが見られるアンテナ(パラボラのことか?)を買いに業者の人と出掛けたが、私は残ってテレビを見て過ごす。Vijaykanthの映画をやっていた。こうして見るとVijayakanthって紅の豚に似ているなぁ。
お昼もアショカさんの家でドーサを御馳走になる。10才になる親戚の娘が焼いてくれた。この娘はとってもおしゃまなのだ。
スーパーでお土産(ネクタージュース&お香)を買い、バーに最後のトマトジュースを飲みに行く。「今度はいつ来るんだ?」「ミーナの誕生日の9月だよ」
その後、再びアショカさんの家に行き、コマラに夕食を食べに出掛ける。アショカさんの車の前をサイドカーに乗った老夫婦が走っていた。「インドではお年寄りは珍しいので大事にされます」「日本は年寄りばっかりですよ、アショカさん」(笑)
アショカさんは「ミーナの番組を録画してあげますよ」と言ってくれた。毎度のことだが、期待しないで待ってます(笑)食事の後、アショカさんとホテルの前で別れる。シャワーを浴び、荷造りしてホテルをチェックアウト。タクシーを拾おうとホテルの前に出るとリクシャーワーラー4人に囲まれる。「タクシーで行く」と言っているのに、無理矢理スーツケースを奪い取って「新車だからノープロブレムだ」と積み込んでいる(笑)時間が早いのでオートで空港まで向かう。さすがに新車なだけあって綺麗でスムースに走るわ。きっとこのお兄さんは新車の代金を払う為に必死なのだろうなぁ。
2003年5月5日
chennaiからマレーシアまではほぼ定員だった。しかし、SARSの影響かマレーシアから成田までは1割りくらいしか乗っていなかったのではないか?シート1列に一人か二人だもの。毎回こんなに空いていると楽でいいなぁ。トイレも並ばずに入れるし。
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