マドラス日記 '01/03 |
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2001年3月14日
成田空港。旅の始まりはいつもここだ。(当たり前だっつうの)今日はひとり旅なので、いたって気楽。さっさと荷物を預けて軽くしたいところだが、春休みだからだろうか?滅茶苦茶混んでいる。
長い行列のイミグレを抜けると比較的空いていて一息つけた。しかし、ここからマレーシアまでが長いのだなぁ。まっ、寝ていれば着くのだからと、自分に言い聞かせ機上の人と成る。
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機内は空港の混雑が嘘のように空いて(約6割程度か)いた。隣の席のカップルはどこか他のシートに移ったようで、3つのシートをひとりじめ。ああ〜お気楽極楽。しかし、府に落ちないのは航空券の予約だ。これだけ空いているのに、何故にキャンセル待ちだったのだ?マレーシア航空さん? |
そんなこんなでいつものマレーシア空港。相変わらず綺麗だが人が少ない。ここで5時間ほど潰さなくてはいけないのだが、さてどうしよう?覗くようなショップも無いし…。仕方ないので御飯を食べ、本を読んで時間を潰すことにする。しかし、寒い。いくらなんでも冷房効かせ過ぎ。 |
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辺りが薄暗くなった頃、いよいよチェンナイに向け出発。リュックを手荷物検査に通すと「開けて」と言われる。「はさみが入っているだろう?」ん?「そんな物入ってないよ」と言ったら「OK」だって。なんじゃらほい。
周りの人たちの顔つきが、まるっきり変わってきてワクワクしてくる。マレーシアからチェンナイまでは3時間半くらい(だったかな?)。機内食を食べたりしているうちに着いてしまうので苦痛は感じない。ほぼ満席の機内はインド臭がただよっていて、大きな手荷物を抱えた人が多い。あれは絶対に手荷物の大きさじゃないと思うのだが…。それを無理矢理押し込んで仕舞い込む姿を見て「ああ、いよいよチェンナイだぁ」と思うのであった。機内に日本人は10人程。空港では見かける日本人もチェンナイ市内で会った事が無いのは何故なのだろう?
離陸後、すぐに出されるピーナッツを夜食用に余分に貰う。ちょっと嬉しい。
機内食を平らげ一息ついていると、そろそろ着陸姿勢にはいる。チェンナイの灯が窓の下に広がっている。それを見ただけで、鳴り止まないクラクションや人々のざわめきが蘇ってくる。またまた、来てしまった。
着陸したとたん荷物を取り出し出口に向かうインド人。その中に私も居た。イミグレに向かうが、場所が変わっていて戸惑う。なぜ来るたび、変わっているのだろう?まだ空いているイミグレを抜け、荷物を受け取る為にターンテーブルに向かう。マレーシアに早めに着いたおかげで一番奥に仕舞い込まれていると見え、中々出てこない。まぁ、いつもの事だが。その間に両替えをしようと思っていたのだが、何故かマネーチェンジャーが見当たらない。仕切りが出来ていて行けないようになっているのだ。なんだってこんな構造にしたんだ?
結局、両替えが出来ずに空港の外に出されてしまった。正月に来た時に残ったルピーをしこたま持っているからいいけど。
当初、空港からホテルまでプリペイドタクシーで行こうと思っていたのだが、アショカさんからメールで、再三に渡りレンタルタクシーの使用を勧められた。それでも頑固に「プリペイドタクシーで行きます」と返答していたのだが、最後には先乗りしていたるみちさんから「アショカさんが迎えに行きますので、プリペイドタクシーには乗らないでください」と、メールが来てしまった。さすがに断われないので了解メールを送ったのだった。(後日聞いた話では、デリーでプリペイドタクシーのドライバーが、旅行客を殺して金品を盗むという事件があったそうな。それでアショカさんは心配になったらしい。)
空港を出るとアショカさん、では無く助手のスレシュさん(コント赤信号の小宮さん似)が出迎えてくれた。再会の握手をする。そのスレシュさんとタクシーに乗りホテルへと向かう。車内でスレシュさんが「私は途中で降ります」と。ん?ま、いいんだけど、これってプリペイドタクシーと変わらないんじゃ…?
スレシュさん(たぶん自宅なのだろう)が途中で降り、ひとりでホテルへと向かう。
今回、利用したホテルは正月と同じNew Woodlands Hotel。ここは安いけれど安全だし、比較的綺麗で従業員の教育もいいので安心して泊まれる、お勧めなホテルだ。チェックインをしようとレセプションへ向かうと、るみちさんからメッセージが届いていた。偶然にも、同じ階のひとつ隣の部屋だったので、荷物を置いて挨拶に行く。明日のスケジュールを決めるためだ。
るみちさんと、素っぴんのしばちんさんにインドで再会。三人で熱い抱擁をしたりして再会を喜ぶ(してない、してない)。夜も遅いので早速明日のスケジュールを考える。朝、アショカ家へ挨拶に行って、リクシャーを時間で借り切り、まずはmeena邸。その後は近くの家を攻める、というなんともいい加減な予定を立てる。実際、何が起こるか解らないので綿密に計画しても、その通りに事は運ばないのだ。
先乗りしていた彼女たちはインドのディズニーランドと言われるディジーワールドという遊園地や、今チェンナイで流行っている「Minnale」という映画を見たりしたそうだ。すでに夜も遅いので明日の幸運を祈って解散する。
ちょっと小腹が空いたので、機内で貰ったピーナッツを食べ、 シャワーを浴び、蚊取線香に火を灯け(正月に来た時は持ってこなかったので、結構刺された)就寝する。meenaさん、会えるといいなぁ。 |
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3月15日
時差のせいか遅く寝たのに日の出前に目が覚めた。いい天気だ。朝から暑い。テレビの天気予報では最低気温26度、最高気温34度と言っていた。日本と比較すると20度くらい差があるのか。
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テレビをつけたら「Rishi」のCMが放送されていた。今回の旅は、この映画を見るのも目的のひとつ。問題はいつ、どこで見るかだ。上映館をネットで調べて来てはあるのだが、その映画館が何処にあるのかさぱり解らない。Abiramiは遠いという事だけは解っているのだが…。 |
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7時に部屋のブザーが鳴る。ドアから覗くとボーイが立っていた。「部屋を掃除してもいいか?」おいおい、こんなに朝早くからかい。「もうすぐ出かけるからそれからにしてくれ」と断わった。
時間通りにるみちさんとばっちりメイクのしばちんさんがやって来た。昨夜、レセプションで必ずキーを預けてくれと念を押されたので、ちゃんとキーを預け、まずはアショカ家へ徒歩で向かう。プレゼントの入ったバックを抱えて。アショカ家はこのホテルから10分位のところにあるのだ。
ホテルの門の周りにはリクシャーワーラーが溜まっていて「乗って行け」と煩い。道路に出てもリクシャーが速度を落として近付いてきては、こちらの顔を伺って去って行く。ああ、やっぱりいつものチェンナイだ。
ほどなくアショカ家に到着。アショカさんとチェラさん、スレシュさんの歓迎を受ける。アショカさんにカンチャナちゃん用に持って来たプレゼントのノートを渡し、これからの予定を話す。アショカさんは仕事があるようで、それに映画関係にまったくコネが無いので日本人3人だけで廻る事にした。アショカさんが「meenaさんにメールをしましたか?」と聞いてきたがアドレスが解らないので送れないと答えた。以前メールを貰った事はあるのだが、現在は使われていないようなのだ。そもそもmeenaさんがメールを使っているとは思えない。
アショカさんは盛んにタクシーの使用を勧めたのだが、小回りの効くリクシャーがいいと私の一存で決めてしまった。リクシャーの方が安いし、何処にでも気軽に止められるし、何より街の人とすぐに接する事が出来るのがいい。
昨日、空港で出来なかった日本円の両替えをアショカさんにお願いした。そしてリクシャーを4時間200ルピーで借り切り、いよいよ逆ドリカム状態な3人の旅がスタートした。 |
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とりあえず食事をしようとホテル・アルナーチャラ脇のKomala'sへ向かう。(シンガポールのリトル・インディアにも支店があったりする)ドーサ人形(太めのポッキーじゃぁないよ)が目印のここはファーストフードなお店。ハンバーガーもあるけど、中身はハンバーグでは無くコロッケみたいな揚げ物。ベジタリアンなバーガーなのだ。店内の水はミネラルウォーターなので安心して飲む事ができるのも嬉しい。
しばちんさんが着ているのは、今回チェンナイに来てからライフスタイルで買った白いパンジャビ。meenaに憧れている彼女は、私がmeenaさんに会った時の写真を見て、白のパンジャビを買う!と決めたそうだ。 |
食事を済ませて、いよいよmeena邸へと向かう。何故か心細そうなふたり。 |
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まだ10時前だというのに暑い。左に止まっているトラックは給水車。ここは水汲み場なのだ。ここで水を汲み市内のあちこちへ運んで行く。ちょっとづつこぼしながら。時々ちょっととは思えないこぼし方をしている車があって、目的地に着く頃にはタンク内にほとんど水が残っていないのでは?と思ってしまう。 |
すでに通い慣れたmeena邸への道。この先が一方通行になっているので迂回して…。ここを右に曲がって。そろそろ左かな?たぶんこの辺りを左。などと指示していたのだが似たような道路が多く迷ってしまった。リクシャーワーラーはアルファベットの住所を見せても解らないとかで、その辺の人に道を訪ねる。meenaハウスで解ってしまうのが凄いね。
で、やって来ましたmeena邸。3ケ月振りだ。セキュリティがいつものおじいさんでは無く、ちょっと若くて太めな人に変わっていた。「meenaさんは居るか?」と訪ねると「シューティング」。やっぱりなぁ。とりあえず「マダムに写真を渡したい」と言ってみたのだがママも一緒にケーララ州へ行っているらしい。そんなやり取りをしていると家の中から電話番のおじさんがやって来た。このおじさん(これだけ通っているのだから顔くらい覚えてほしい)「電話してから来い」と、いつも通りのそっけないお言葉。電話してアポがとれるくらいなら、すでにやっとるわい。meena邸だけでなく他の俳優さんもそうなのだが、電話だとまったく相手にされないのだなぁ。
せめてママが居れば話を聞いてくれるのだが、今日は本当に居ないようでひっそりとしている。仕方なく諦めて次へと。
続いては1月には会えたラミャー・クリシュナン邸。チェンナイの外れにあって、本当にこんな所に住んでいるのか?と思うような所にあり、自宅前の道路は鋪装もされていない。が、なぜか高級住宅が建ち並んでいる。
訪ねて行くと1月に見かけた東洋人顔のセキュリティが出迎えてくれた。こちらも残念ながら撮影で留守との事。「明日の朝7時に来い」と言われるが、ここに7時に来るのは辛い。しかもこの後の状況によっては明日のスケジュールがどうなるのか…。予定が立ちそうで立たないのだ。とりあえず持参してきた写真と、1月に来たときほしがっていたパダヤッパのグリーティングカードを渡してくれるように頼んだのだが、どうもうまく伝わらない。どうやら英語が解らないらしい。ここにきて私達日本人が何をしに来たのか理解したらしいリクシャーワーラーが何やらタミル語で話してくれた。
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とりあえずラミャ邸前で記念撮影。(この時点では会えない事にあまり悔しさは感じなかったが、帰国後「パダヤッパ」を見た後ではやはり会いたかったなぁ〜と思うことしきり) |
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続いてセンディル宅へと向かう。途中、リクシャーワーラーが道を聞いた所が、ヴァディベルの家の近くだったので、るみちさんとしばちんさんに「ここがヴァディベルの家だよ」と教えていたら道を教えてくれていた人が「違う。ここは事務所だ」と。私達がスターの家を廻っていると気が付いたリクシャーワーラーが「よし、自宅へ案内してやる」と、次の瞬間には勝手にリクシャーを走らせていた。 |
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で、連れて来られた所がヴァディベルの自宅。青を基調にしたカラフルな配色のモダンな豪邸でした。やはり1月に行った所は事務所だったのだ。あれだけ映画に出演して稼いでいるはずなのに質素すぎると思った。 |
自宅前の道路は下水工事中でぐちょんぐちょん。
ヴァディベルは当然ながら撮影で留守。お約束の記念撮影をして、センディル邸へ向け出発しました。 |
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